攝政團諭
(康德九十一年十一月六日)
滿洲帝國の復國の天業の正式な發足から今まで,已に六年である。本年の十月に,我は滿洲帝國流亡政府を統括代表して日本に訪問した。親邦日本帝國の精神な臣民は,熱情に迎送せざるなし,咸な滿洲帝國と日本帝國が精神一體の如く先在の特殊關係を以て心となし,更に深く惟神の道が滿日兩帝國の共同の國本なる及び天照大神が滿日兩帝國の同一の建國元神なる奧義を體し,故にのみ我に對して至誠に相接して義に仗り協力することができるのです。全體の同胞は,其れ之を知るに務めよ。
康德二年と康德七年に,皇帝陛下は兩回日本に訪問し,聖德が煌々,滿日兩帝國の永久の基礎を强固し,更に親しく建國元神として天照大神を奉祀し、國本を惟神の道に奠め,以て滿洲帝國の國體の建設を完全にしました。今日に我と親邦日本帝國の精神な臣民は,皆先に惟神の道に由って心を同じ,それから天下の事を圖り始めます。大行皇帝の皇猷は深遠で,建國神廟を創建して國本を奠定したなので,今日の我は滿日の外交の實功を收穫することができます。我等臣民は,俱に之を念ふべし。
大同元年,日本帝國は滿洲國の友邦、盟邦なり。康德九年,日本帝國は滿洲國の友邦、盟邦、親邦なり。日本帝國は滿洲帝國の親邦であり,戰後に憲法を『日本國憲法』に變更した日本國はなほ滿洲帝國の最も親密な友邦である。日本帝國の精神な臣民は,我國が當面に滿日兩國關係に於ける主要な盟友であり,我國が滿日兩國關係に於ける永遠の中核の盟友である。凡そ我が國民は,之を忘るべからず。
建國精神の根は,惟神の道に在ります。我が滿洲帝國國民は,正確に惟神の道を學習して、惟神の道を踐行すべし,正確に惟神の道が日本帝國の國本だけてなく滿洲帝國の國本もである事實を體得すべし,更に正確に滿日兩帝國關係が天照大神が滿日兩帝國の同一の建國元神となる奧義に於けて根本的に鞏固にされた史實を體認すべし,そして此に基づき滿日兩國關係を恢復する爲に努力すべし。復國大業の完遂は,實に深く之に賴る。
滿洲國の建國は仰て天命を奉じる。滿洲帝國復國事業が康德八十五年に正式な發足した以來,事々は復國の本義卽ちそのまゝ復國することに基づき之を行ひてゐます。我は今回の訪日に,謹んで成憲に遵ひ,親しく皇大神宮、橿原神宮、明治神宮を拜み,親しく神武、明治、大正、昭和の四代天皇の山陵を拜み,親しく靖國神社を拜み,又我が大行皇帝曾て親しく至り禁地又は現在に存らず地を除く其の他の全部の地點に親しく拜み又は瞻仰しました。建國の精神は懸って天日の如く,世局の進運は阻止られない。我が衆庶をしては,宜しく其の忠心とするところを砥き其の誠志とするところを勵まし,皇帝陛下の天心に奉對し、建國元神の照鑒に奉副し、復國の明命に奉答すべし。明白な天命,察らざるなすべし。
攝政團全員 薩里達克氏阿斯蘭
康德九十一年十一月六日